パソコンや外付けハードディスクなど、みなさんの身近にある機械に内蔵されているハードディスクは壊れない!とどこかで感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ハードディスクと言えど「機械」です。昨日まで使えていたのに、ある日突然壊れてしまうこともあります。
買ってきたパソコンのハードディスクが、その日のうちに壊れてしまう、なんてこともあります。
今回は、そのハードディスクがどのような構造になっているのか、どのような原因で壊れるのかをご紹介いたします。
Contents
ハードディスクが壊れた!?まずはここを確認
ハードディスクが壊れたと思っても、まずは深呼吸して落ち着きましょう。
慌てず、次のことを試してみて下さい。
・USBケーブルを別のケーブルに交換する。
・繋ぐパソコン、USBのポートを替える。
・セーフモードで起動する。
※セーフモードでの起動方法はメーカー毎に違うため、各HPにて確認が必要です。
・電源、LANケーブルの確認をする。
・PINGが通るか確認をする。
これらを試しても改善しない場合、ハードディスク側に問題がある可能性があります。
ハードディスク側にどのような問題が考えられるか、ハードディスクの構造を踏まえて、ご紹介いたします。
ハードディスクの構造とは?
ハードディスクには、プラッタと呼ばれる磁力を保存できる「磁性体」を塗布させた円盤が、1枚以上入っています。このプラッタの磁性体にデータが記録されています。そして、磁気ヘッドがプラッタにデータの読み書きを行っています。
なお、プラッタと磁気ヘッドの隙間は10数nm(1nm = 0.000001 mm)といわれています。モーターによってプラッタが回転するときに発生する空気の流れにより、プラッタと磁気ヘッドは接触せずに動作しています。
そのため、ハードディスクに衝撃が発生したり、プラッタ表面の傷でちょっとした凸凹ができるだけでも、致命的な劣化・損傷に繋がることとなります。
ちなみに、一度プラッタに傷が入り、読み取り障害が発生すると、そこを通るたびに磁気ヘッドの動きが不安定になり、プラッタを更に傷つける原因となります。
プラッタが損傷すると、データを記録している磁性体部分が削れてしまいます。削れてしまった磁性体部分のデータは、2度と読み出すことはできません。
ハードディスクを使用の際はなるべく安定した場所に置き、衝撃は絶対に加えないようにしましょう。
ハードディスクの症例
上記の構造でもお伝えしたとおり、ハードディスクは非常に繊細な機械構造を持っています。そのため、衝撃や経年劣化などにより、様々な不具合が発生します。これらが原因で発生するハードディスクの症例を記載します。
ハードディスクからデータが読み取れない
ハードディスクのデータを記録しているプラッタに傷が生じた、または磁気ヘッドの経年劣化による、データの読取エラーが発生します。このデータの読取エラーが原因となり、「CRCエラー(巡回冗長検査エラー)」や「Operating System Not Found」が起こる可能性があります。
プラッタに傷が起きる原因ですが、上記の構造でもお伝えしたとおり、磁気ヘッドとプラッタの隙間は、非常に小さいものです。ハードディスクに起きた衝撃により、磁気ヘッドがプラッタに傷をつけることがあります。また、年数が経過したハードディスク自身の駆動する振動などにより、磁気ヘッドがプラッタに接触し、傷をつけることもあります。
転倒・落下・経年劣化でハードディスクが壊れて認識しない
ハードディスクの落下、転倒、物が当たるなどにより発生した衝撃で、または、経年劣化によりハードディスクの部品が壊れてしまい、認識しなくなるケースがあります。
この時、ハードディスクの基板が壊れていて電流が流れていないか、内部の磁気ヘッドやモーターが壊れている可能性があります。
また、ハードディスクから異音がしている、例えば非常に大きな音や、「シャー」という何かを削るような音がする場合、磁気ヘッドがプラッタの磁性体部分に傷をつけている可能性があります。
上述しましたが、プラッタの磁性体部分が削れてしまった場合、その部分に記録されていたデータは、2度と取り戻すことはできません。異音が発生している場合は、それ以上ハードディスクを動かさないようにしてください。
過電流による故障
雷などの瞬間的に爆発的な電圧・電流が流れ込むことにより、ハードディスクの部品が壊れることがあります。
また、瞬間停電によりハードディスクが急停止してしまい、本来触れることのないプラッタと磁気ヘッドが触れて、吸着することでハードディスクが動かなくなるケースも存在します。
ちなみに、プラッタと磁気ヘッドの吸着ですが、使用中の外付けハードディスクやPCから、電源コンセントや接続ケーブルを間違った手順で抜いた時にも発生する可能性があります。
なお、停電などの復帰時には、通常より高い電圧・電流が流れ込むことがあります。停電時にはコンセントからプラグを抜いておくと故障のリスクを抑えることができます。
また、もしもの備えとして雷サージ対応の電源タップ(ブレーカー付きタップ)やUPS(無停電電源装置)を使うことによって急な停電、雷による過電流を防ぎ、機械そのものやハードディスクを守ることもできます。
熱による故障
機械は熱に弱いとよく言われますが、ハードディスクも機械ですので、熱による不具合が発生します。
高すぎる温度は、ハードディスクの内部パーツの消耗を早めます。
実際に、ハードディスクが壊れるのは冬より夏のほうが圧倒的に多くなります。
また、パソコンなどは、ホコリが内部の部品や、排熱ファンの周りに付着することにより、機械そのものが高温になってしまいます。その結果、ハードディスクの故障に繋がるので注意が必要です。
一口にハードディスクの故障といっても、様々な原因や壊れ方があることがご理解頂けたと思います。
ハードディスクが壊れたらデータの取り出しは不可能なの …?
上記をご覧いただけると分かる通り、様々な要因でハードディスクは壊れてしまいます。
ですが、ハードディスクが壊れてしまっても、データを取り出すことを諦めないで下さい!
個人で無理にハードディスクからデータを取り出そうとして事態を悪化させてしまったり、データの取り出しを諦めてしまう前に、まずはデータ復旧専門業者に相談をしてはいかがでしょうか。
株式会社リプラスは、年に何千件と診断・復旧しているからこそ、復旧率にも自信があります!
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加えてリプラスは、個人情報の取り扱いが適切であることを示すJIS規格の「プライバシーマーク(Pマーク)」を受けているので、セキュリティー管理の面も安心です。
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ハードディスクが壊れてしまいお困りの際は是非、ご相談ください!
復旧事例:異音がしてモーターが回転しないハードディスクからのデータ復旧に成功
・ご依頼主:個人様
・機器概要:IODATA製ポータブルハードディスク
・症状:異音が発生しモーターが回転していない
・故障原因:磁気ヘッドの故障
・使用用途:写真、動画の保存に使用
【お客様からの症状】
IODATA製のポータブルハードディスクが、買って数か月で動かなくなった。耳を近づけてもモーター音は聞こえず、回転していない気がする。夏の猛暑日にエアコンも無い部屋で連日電源を入れて動かしていたことが原因らしい。
家族の写真や動画を保存していたので、なんとか取り戻したい。
【診断内容・復旧結果】
異音の種類とモーターの状況から、磁気ヘッドが壊れていることが、ハードディスクの故障の原因と判断しました。そこで、専用の設備下でハードディスクを分解し、磁気ヘッドを正常な磁気ヘッドに交換する作業を行いました。磁気ヘッドを交換した結果、異音は解消し、データが読み取れるようになりました。その後、読み取ったデータの解析・復旧作業を行い、無事にデータを取り戻すことが出来ました
【専門スタッフの対応・コメント】
壊れた磁気ヘッドの交換という難しい作業が必要でしたが、無事に復旧に成功し、お客様にデータをお渡しする事が出来ました。
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